加配とは?対象になる目安と、申請から配置までの流れ

園や学校で子どもが集団生活に難しさを感じているとき、「加配」という制度を勧められることがあります。

たとえば、

  • 加配とは、具体的にどんな制度なのか分からない
  • うちの子は、加配の対象になるのかどうか判断がつかない
  • 申請してから実際に配置されるまで、どのくらい時間がかかるのか分からない
  • 加配がつくかどうかが、診断の有無だけで決まるのか疑問に思う
  • 加配が外れていくとき、それをどう受け止めればよいか分からない

といった疑問です。

加配は、子どもを「特別扱い」するための制度ではなく、その子が集団の中で安心して過ごすための、環境を整える仕組みです。

この記事では、一般的な制度としての加配の仕組みに加えて、当協会に寄せられた保護者の方々の体験談も交えながら、加配の対象になる目安と、申請から配置までの流れについて整理していきます。

>3歳児クラスの「加配」ってどんなサポートをしているの?現場の幼稚園教諭・保育士が伝えるリアルな1日と安心の工夫

本記事で紹介している情報について

本記事は、加配に関する一般的な制度の説明を中心に、当協会が収集した保護者体験談(療育施設利用に関するエピソード、通級・特別支援級の利用に関するエピソード)の中から、加配に触れた実際の声を交えて構成しています。

項目内容
情報の性質加配制度に関する一般的な知識+当協会保護者体験談アンケートより抜粋
データ取得者一般社団法人 人間力認定協会
参照した体験談療育施設利用エピソード、通級・特別支援級利用エピソードの中から、加配に関する記述を抽出
注意点加配の制度・基準は自治体・園・学校によって異なるため、一般的な傾向として紹介しています

加配とは何か

加配とは、保育園・幼稚園・学校などの集団生活の場で、特別な配慮や個別のサポートが必要な子どもに対して、通常の職員配置に加えて、追加で保育士や教員、支援員を配置する制度です。

  • 「加配保育士」「加配教員」「加配の先生」などと呼ばれることが多い
  • 集団生活の中で、個別の声かけやサポートが必要な子どもに対して、より手厚い関わりを可能にする
  • 制度の名称や運用方法は、自治体や施設によって異なる
  • 障害の診断がある子どもだけでなく、「気になる子」として加配の対象になるケースもある

実際の体験談にも、加配について知り、利用を決めた経緯に関する声が見られました。

保育所に通っていて、当時2歳児クラスの担任に相談すると「少し発達が遅い、まわりの同年齢の子より幼い」等、日々の姿を聞きました。同じ頃に3歳児健診があったため、そこで簡易的な発達検査を行いました。そして療育のこと、加配保育のことを聞き、我が子のためにはこれらが必要と感じ利用することを決意しました。

この声からは、加配という制度そのものを、園からの情報提供や健診をきっかけに知る保護者が多いことが分かります。

加配がつくかどうかは、診断の有無だけで決まらない

加配がつくかどうかは、診断の有無だけで決まらない

加配の対象になるかどうかは、診断名の有無だけで一律に決まるものではなく、集団生活での困難さの程度や、自治体・施設の判断、予算的な制約など、複数の要因によって決まります。

  • 診断がなくても、集団生活での困難さが大きいと判断されれば、加配の対象になることがある
  • 逆に、診断があっても、自治体や園の基準・予算により、必ずしも加配がつくとは限らない
  • 加配の人数配置(1対1、3対1など)は、子どもの状況や年齢によって変わることがある
  • 就学のタイミングなど、環境が変わるごとに、加配の状況が見直されることが多い

実際の体験談にも、加配の配置状況が年齢とともに変化した経験が見られました。

幼稚園は年中、年長の2年通いましたが、その間療育も週1回、幼稚園降園後に通いました。年中の頃は1:1で加配の先生がつき、年長では3(園児):1(先生)で加配がつきました。

この声からは、加配の人数配置は固定的なものではなく、子どもの成長や園の状況に応じて変化していくことが分かります。

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加配の申請から配置までは、思うようにいかないこともある

加配の申請から実際の配置までには、想定していたようにスムーズに進まないケースもあります。

実際の体験談にも、就学のタイミングで想定外の状況に直面した声が見られました。

保育園では加配の先生をつけていただいたが、とても大人数での生活は難しく、小学校入学を前に養護学校に見学、面談をしていただいたが断られたため、特別支援学級しか選択がなかった。1年目は後悔がとても多く、とても悩みました。2年目は先生が変わり、すごく楽しんで学校に行ってます。

この声からは、就学という大きな節目において、加配の状況や選べる選択肢が、想定と異なることがあると分かります。

  • 就学前に加配がついていても、就学後の環境(特別支援学校・特別支援学級など)は、別途相談・選考が必要になる
  • 希望する選択肢が、必ずしも通るとは限らない
  • 担任や環境が変わることで、状況が大きく好転することもある
  • 一年目でうまくいかなくても、その後改善していく可能性がある

申請や選考の結果が想定と異なった場合も、その後の環境の変化によって、状況が改善していくことがあります。

情報共有が、加配をつなげる力になる

加配がスムーズにつながった背景には、療育施設や園、家庭の間での情報共有があったという声も見られました。

実際の体験談にも、そうした連携に関する声がありました。

療育から幼稚園のほうに園訪問をしてくれていたので、幼稚園での子どもの対応が変わりました。絵カードや写真などで子どもに対応してくれたり、また加配の先生がついていなかったのですが、療育の先生から園に伝えてくださったので、長女は年中さんから、長男は年少さんから加配の先生がついてくれたので、不安だった園生活もスムーズになりました。

この声からは、療育施設のスタッフが園に直接情報を伝えることで、加配につながったケースがあることが分かります。

  • 療育施設と園・学校との連携が、加配につながるきっかけになることがある
  • 保護者だけでなく、専門機関からの働きかけが後押しになる場合がある
  • 気になる様子があれば、療育施設や相談機関に、園との連携について相談してみる価値がある

>頼ることは、いけないことではない。児発管が伝えたい「保護者と事業所の連携」でより良い支援を作る3つのコツ

加配が外れていく過程にも、成長のヒントがある

加配は、ずっと同じ状態が続くものではなく、子どもの成長にあわせて、必要とされる支援の形が変化していきます。

実際の体験談にも、そうした変化に関する声が見られました。

幼稚園入園時に自閉スペクトラム症と診断され加配を付けていただいた為、年長では加配の先生の手を借りずとも過ごせるまでになっており、市の担当者から普通級を勧められました。

幼稚園では加配の先生をつけてもらって、基本的には先生と1対1生活だったのですが、春に向かっていくにつれて行事が増えていく中で、お友達と関わりが増えてきて、卒園間近には、みんなと過ごせる時間がとても増えました。

これらの声からは、加配のサポートを受けながら少しずつ力をつけ、加配が外れていく、あるいは必要度が下がっていく過程そのものが、子どもの成長の証であることが分かります。

  • 加配が外れることは、「見捨てられる」ことではなく、成長の結果であることが多い
  • 加配ありきの環境から、少しずつ自立した関わりへと移行していくプロセスがある
  • 「加配がなくなること」への不安を感じる保護者もいるが、それは前向きな変化でもある
  • 加配の状況が変わるタイミングでは、その後の環境(通常級か特別支援級かなど)についても、あらためて検討する機会になる

加配は、子どもの成長にあわせて柔軟に変化していく仕組みであり、加配が外れていく過程そのものが、大切な成長の記録でもあります。

加配をめぐる体験談の整理

場面見えてきたこと
加配を知り、利用を決める園からの情報提供や健診をきっかけに知ることが多い
加配の配置状況の変化年齢や状況に応じて、人数配置は変わっていく
申請から配置までの過程想定通りに進まないこともあるが、その後改善することもある
加配が外れていく過程子どもの成長の証として前向きに捉えられる

児童発達支援士について

ここまで、加配の制度と、実際の体験談についてご紹介してきました。

加配について理解を深めることと合わせて、保護者の方やご家族、現場で働く支援員の方々の間でも、発達障害への理解を深めるための学びが広がっています。

当協会が認定する「児童発達支援士」は、発達特性の理解や、行動の背景を読み解く視点、家庭や支援現場で活かしやすい関わり方などを、体系的に学べる民間資格です。

資格の有無が施設選びの基準になるものではありませんが、お子さまと日々関わる方が、専門的な知識を身につける選択肢の一つとして知っていただけたらと思います。

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Q&A|加配に関するよくある質問

Q1:加配は、診断がないと利用できませんか?

診断がなくても、集団生活での困難さの程度に応じて、加配の対象になることがあります。まずは園や自治体の担当窓口に相談してみることをおすすめします。

Q2:加配の申請は、いつ頃から始めればよいですか?

年度替わりのタイミングで見直されることが多いため、気になる様子があれば、早めに園や自治体に相談しておくことをおすすめします。

Q3:加配がつかなかった場合、他に方法はありますか?

自治体や園によって基準が異なるため、他の選択肢(療育施設との連携、通級指導など)についても、あわせて相談してみることをおすすめします。

Q4:加配が外れると聞いて不安です。どう考えればよいですか?

加配が外れることは、多くの場合、子どもが成長し、必要な支援の形が変化した結果です。不安な場合は、外れる前後の様子について、園や学校と丁寧に相談してみてください。

Q5:療育施設と園・学校の連携は、どう進めればよいですか?

療育施設のスタッフから園に直接情報を伝えてもらうことで、連携がスムーズに進むケースがあります。療育施設に、園との情報共有について相談してみることをおすすめします。

まとめ|加配は、子どもの成長にあわせて変化していく仕組み

加配は、子どもを特別扱いするための制度ではなく、集団生活の中で安心して過ごすための環境を整える仕組みです。

  • 加配がつくかどうかは、診断の有無だけで決まるものではない
  • 申請から配置までは、想定通りに進まないこともある
  • 療育施設や園との情報共有が、加配につながる力になることがある
  • 加配が外れていく過程にも、子どもの成長のヒントがある

加配の制度や状況は、自治体や施設によって異なります。気になることがあれば、一人で抱え込まず、園や自治体、療育施設に相談しながら、子どもに合った環境を整えていくことが大切です。

>【園・担任との連携編】加配保育士と「クラス担任」はどう連携している?チームで子どもを育てる工夫

【注意事項】

この記事で紹介している内容は、加配制度に関する一般的な知識と、当協会が収集した保護者体験談の一部をもとにまとめています。加配の制度・基準・運用は自治体や施設によって異なります。実際の申請や制度の詳細については、お住まいの自治体や利用中の園・施設に直接ご確認ください。

一般社団法人 人間力認定協会 理事・事務局長 望月宏彰

執筆者

一般社団法人 人間力認定協会 事務局長
望月 宏彰

【プロフィール】
一般社団法人 人間力認定協会 理事・事務局長の望月 宏彰です。3児の父。「児童発達支援士」など各種資格を通じて延べ5万人以上の支援をサポート。「日本の資格・検定」アワードにて「児童発達支援士(2022年)」および「メンタルヘルス支援士(2026年)」の受賞実績を有しています。 当サイトでは、最新の療育情報や現場で役立つ支援に関する知識、施設選びに役立つ透明性の高い情報を配信しています。なお、本記事は当協会が提供する「児童発達支援士」等の資格講座の受講者アンケート等をもとに、講座を運営する当協会自身が執筆したものです。

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