学校現場では、発達に特性のある子どもへの対応が、年々大きな課題になっています。児童発達支援士の受講者の中にも、小学校・中学校・高校の教員や、幼稚園教諭が多く見られます。
たとえば、
- 若手教員が困っている様子を見て、体系的に学び直す教員がいる
- 実践してきた対応が「正解だった」と確認できる安心感がある
- 通級指導の教員に「必須の資格にしてほしい」という声もある
- 教員としてだけでなく、親としても役立つという二重の価値を感じている
といった実例です。
教員にとって児童発達支援士の学びは、目の前の子どもへの対応力を高めるだけでなく、これまでの教育活動そのものを見直す機会にもなっています。
この記事では、当協会が収集した受講後アンケート(17,613件)のうち、教員・幼稚園教諭からの回答をもとに、受講理由と現場で感じた変化について整理していきます。
>保育士が児童発達支援士を受講した理由と、現場で感じた変化|受講者の声データシリーズ
目次
本記事で紹介している一次情報について
本記事では、当協会が実施している受講後アンケートのデータのうち、教員・幼稚園教諭からの自由記述をもとにしています。
| 項目 | 内容 |
| データソース | 児童発達支援士 受講後アンケート |
| データ取得者 | 一般社団法人 人間力認定協会 |
| 有効回答数 | 17,613件(2021年1月~2026年7月) |
| 該当する自由記述 | 「教員」「教諭」など、教育現場に関するキーワードを含む自由記述、40件 |
| 分析方法 | 教員・幼稚園教諭からの自由記述のうち、受講理由・現場での変化に関する記述を抽出 |
若手教員が困っている様子を見て、体系的に学び直す教員がいる
経験豊富な教員が、若手教員の悩む姿を見て、自身も体系的に学び直そうと受講するケースが見られます。
実際の自由記述にも、そうした背景に関する声が見られました。
小学校に勤務しています。学校にも特別支援教室があり、入級を待っている児童がいます。特に若手の先生方は、発達障害傾向の子どもにどのように接していけばよいか悩んでいます。私自身が経験でのアドバイスはできますが、本格的に勉強をしたことがなく、今回学習させていただきました。実践してきたことが脳科学の視点から確認できたことや、改めて知ったことなど大変参考になりました。若手だけでなく、中堅の教員にも役に立つ内容でした。
この声からは、経験に基づくアドバイスだけでは限界を感じ、体系的な知識を身につけることで、若手教員を含めた現場全体を支えたいという思いが伝わってきます。
- 経験だけでなく、体系的な知識を求める教員は少なくない
- 「脳科学の視点から確認できた」という表現には、経験の裏付けを得た安心感が表れている
- 中堅・ベテラン教員にとっても、新たな学びの機会になっている
- 学校全体で発達障害への理解を深めていく必要性が感じられている
経験豊富な教員が学び直す姿勢は、学校現場全体の支援力を底上げする力になります。
>児童発達支援士は「受講してよかった」と言われる資格か?満足度データで見る実態|受講者の声データシリーズ
実践してきた対応が「正解だった」と確認できる安心感
これまで手探りで実践してきた対応が、理論的に「正解だった」と確認できたことに、大きな安心感を得た教員もいます。
実際の自由記述にも、そうした安心感に関する声が見られました。
以前、小学校の補助教員として発達障害のある児童の支援をしていました。障害は1つではなく複数抱えている児童の方が多いので大変でしたが、テキストの通り叱らず褒める事、時には無視することを実践していた事を思い出し、それが正解だったことがわかり、ホッとしました。
この声からは、過去に手探りで行っていた対応(褒める、無視するなど)が、理論的な裏付けを得たことで、大きな安堵につながったことが分かります。
- 手探りでの実践が「正解だった」と分かることは、大きな心の支えになる
- 過去の経験を振り返る機会としても、受講が役立っている
- 複数の障害を抱える児童への対応は、教員にとって特に難しい場面である
- 「ホッとした」という言葉には、それまでの不安や迷いが表れている
過去の実践を理論と照らし合わせる経験は、教員としての自信を後押しする力になります。
通級指導の教員に「必須の資格にしてほしい」という声も
通級指導を担当してきた元教員からは、この資格を、より制度的に位置づけてほしいという踏み込んだ声も寄せられています。
実際の自由記述にも、そうした声が見られました。
元教員です。通級をしていました。正直、通級の教員に必須の資格にしていただきたい。素直に受講しながら感じました。
この声からは、通級指導という専門性の高い役割を担う教員にとって、児童発達支援士の学びが、実務に直結する重要な知識であると実感されていることが分かります。
- 通級指導のような専門的な役割には、体系的な知識が特に求められる
- 「必須の資格にしてほしい」という声は、内容への高い評価の表れである
- 現場での経験を積んだ元教員からの声だからこそ、説得力がある
- 資格の普及が、学校現場全体の支援の質向上につながる可能性がある
現場経験者からのこうした声は、児童発達支援士の学びが、教育現場において実践的な価値を持っていることを示しています。
>通級を選んだ理由と実際の変化|グレーゾーン・ASD・ADHDのケースから整理
教員としてだけでなく、親としても役立つという二重の価値
児童発達支援士の学びは、教員としての専門性だけでなく、自身の子育てにも役立つという、二重の価値を感じている受講者も多く見られます。
実際の自由記述にも、そうした声が見られました。
現役の小学校教師ですが、非常に満足のいく内容でした。また教員としてだけではなく、母親視点としても有益な内容ばかりで、受講しながら早速日常的な子育てにおいても役立っています。受講することができて本当に良かったと、これからの教員生活・子育て両面において大きな転換点となったと感じています。
この声からは、職業人としての学びと、一人の親としての学びが、同時に得られたことへの深い満足感が伝わってきます。
- 発達支援の知識は、職業上の専門性と、家庭での子育ての両方に活かせる
- 「転換点となった」という言葉には、大きな変化への実感が込められている
- 仕事と子育てという、二つの場面で同時に役立つ学びは、受講の価値を大きく高める
- 教員という職業だからこそ、仕事と家庭、両方の視点から学びを実感しやすい
教員としての専門性と、親としての実感が重なり合うことで、学びがより深く、実感を伴ったものになっています。
教員の受講理由と変化の整理

| 場面 | 見えてきたこと |
| 若手教員への支援 | 体系的な知識が、現場全体を支える力になる |
| 実践の裏付け | 手探りの対応が「正解だった」と分かる安心感 |
| 通級指導の専門性 | 現場経験者から「必須の資格に」という高い評価 |
| 職業と子育ての両立 | 教員としても親としても役立つ、二重の価値 |
児童発達支援士について
ここまで、学校の先生・教員が児童発達支援士を学ぶ理由についてご紹介してきました。
当協会が認定する「児童発達支援士」は、発達特性の理解や、行動の背景を読み解く視点、家庭や支援現場で活かしやすい関わり方などを、体系的に学べる民間資格です。
教員をはじめ、教育現場で子どもと日々向き合う方にとって、実践に活かしやすい学びとして、多くの方に活用されています。
Q&A|教員の受講理由に関するよくある質問
Q1:教員免許があれば、発達障害についての知識は十分ではないのですか?
教員養成課程では、発達障害について体系的に深く学ぶ機会が限られていることが多く、現場に出てから改めて学び直す教員は少なくありません。
Q2:ベテラン教員でも、受講する意味はありますか?
あります。実際の声にも、長年の経験が理論によって裏付けられ、確信につながったという例が見られます。
Q3:通級指導を担当する教員には、特に役立ちますか?
現場経験者からは、通級指導の教員にとって実務に直結する知識であるという声が寄せられています。
Q4:受講は、自身の子育てにも役立ちますか?
役立つという声が多く見られます。教員としての専門性と、親としての実感の両方が得られたという声が寄せられています。
Q5:忙しい教員でも、受講しやすいですか?
高校の非常勤講師など、多忙な立場からの受講例も見られます。自分のペースで進められる学習形式が、こうした声にもつながっています。
まとめ|経験を理論で裏付け、現場と家庭の両方に活かす
教員・幼稚園教諭からの受講後アンケートを見ると、児童発達支援士の学びが、現場での対応力の向上と、これまでの実践への確信につながっていることが分かりました。
- 若手教員が困っている様子を見て、体系的に学び直す教員がいる
- 実践してきた対応が「正解だった」と確認できる安心感がある
- 通級指導の教員に「必須の資格にしてほしい」という声もある
- 教員としてだけでなく、親としても役立つという二重の価値がある
次回は、放課後等デイサービス・児童発達支援事業所で働く人が感じた変化について紹介していきます。
【注意事項】
この記事で紹介している内容は、当協会が実施した受講後アンケート(17,613件)のデータをもとにまとめています。データは当協会が独自に収集・集計したものであり、回答は受講者の主観的な評価に基づきます。


