発達障害を伝えた後の子どもの変化|良い変化・難しい変化を整理する

発達障害を子どもに伝えた後、 「どんな変化が起こるのか?」 これは多くの保護者が不安に感じるポイントです。

私は協会の事務局長として、延べ5万人以上の保護者・支援者が学ぶ場の運営に関わる中で、 「伝えたことで楽になった」 「逆に落ち込む時期があった」 「“障害のせい”にしてしまうこともあった」 という声を数多く聞いてきました。

この記事では、 保護者や支援者より頂いた実際の声(一次情報)変化を理解するための一般的な知識 を分けて整理します。

>発達障害を伝えたときの後悔・失敗から学べること|保護者の声と理解のための知識を整理

子どもに発達障害であることをどう伝えたかに関する調査概要

  • 調査名:子どもに発達障害であることをどう伝えたかに関する調査
  • 調査目的:子どもに対して保護者がどのように告知をしているのか実態を把握するため
  • 調査対象:発達障害のある子どもを支援する保護者
  • 有効回答数:45名
  • 調査方法:Webアンケート調査
  • 募集期間:2023年4月~2025年9月(継続的な調査)
  • 調査主体:一般社団法人 人間力認定協会
  • 作成責任者:事務局長 望月宏彰

>調査主体団体|一般社団法人 人間力認定協会 公式サイト

伝えた後に起きた変化

伝えた後に起きた変化

実際に児童発達支援士を受講した保護者から寄せられた声を分析すると、 伝えた後の変化は大きく4つのパターンに分かれます。

① “自己理解が進み、楽になる”という良い変化

「自分のせいじゃないと分かって気持ちが楽になった」
「得意なことに意欲的になった」
「自分の特性を説明できるようになった」
「サポートブックを自分で先生に渡せた」

告知が 自己理解のスタート となり、 前向きな行動につながるケースが多く見られました。

② “行動が安定する・トラブルが減る”という変化

「友達とのトラブルが激減した」
「癇癪やパニックが減った」
「薬が必要なくなった」

理由が分かることで、 無理をやめ、落ち着く 子もいます。

③ “障害のせいにしてしまう”という難しい変化

「失敗すると『障害があるからだめなんだ』と言うようになった」
「“脳の病気だから仕方ない”と開き直ることがあった」

これは保護者からの声でも複数見られたパターンで、 告知後に起こりやすい“揺れ”のひとつです。

④ “落ち込む・ショックを受ける”という変化

「なんで発達障害なんかに生まれてきたんだと落ち込んだ」
「ショックで涙を流していた」
「後から自己否定が出てきた」

特に高学年〜思春期は、 自己肯定感が揺らぎやすく、 一時的に落ち込むことがあります。

>発達障害をこれから子どもに伝える保護者へのアドバイス|保護者の声と理解のための知識を整理

発達障害を伝えた後に起きやすかった子どもの変化

告知後に見られやすかった変化背景にあった心理や状態
「自分のせいじゃない」と安心する困りごとの理由が整理できた
友達トラブルや癇癪が減る無理を減らし自己理解が進んだ
「障害だから仕方ない」と言う時期がある自分を守るための防衛反応が起きていた
一時的に落ち込む・涙を流す自己肯定感が揺れやすい時期だった
時間と対話で前向きに変化していく告知後も継続的なフォローが支えになった

伝えた後の変化を理解するための知識

ここからは、告知後の変化を理解するうえで知っておきたいポイントを整理します。

① 告知は“自己理解のスタート”であり、変化は段階的に起こる

告知はゴールではなく、 自己理解のプロセスの始まり です。

  • 最初はフラット
  • 後からショック
  • さらに後から前向きに
  • そして自分の特性を活かし始める

という段階を踏むことが多いです。

② 良い変化も難しい変化も“自然な反応”

  • 良い変化だけの子
  • 一度落ち込んでから前向きになる子
  • 開き直りを経て安定する子

など、反応は本当にさまざまでした。

どれも その子なりの受け止め方 であり、 良い・悪いではありません。

③ “障害のせいにする”時期は一時的なことが多い

これは専門的にもよくある現象で、 自己理解の途中段階 で起こります。

  • 自分を守るための防衛
  • 気持ちの整理が追いつかない
  • “理由が分かった”安心感の裏返し

時間と対話で落ち着くことが多いです。

④ 告知後のフォローが変化の質を左右する

  • 「あなたのせいじゃないよ」
  • 「得意なところもたくさんあるよ」
  • 「一緒に工夫していこうね」

こうした言葉が、 子どもの自己肯定感を支える大きな力になります。

家庭での関わりを整えるために役立つ学び

告知後の変化の背景には、 発達特性と自己理解の段階が深く関わっています。

「なぜこの行動が起きているのか」 「どんな工夫が自分に合っているのか」 こうした“考え方の軸”があると、 告知後のフォローがスムーズになります。

児童発達支援士では、 発達特性の理解や家庭での関わり方など、 子どもの自己理解を支えるための基礎知識 を学ぶことができます。

児童発達支援士バナー

まとめ:告知後の変化は“揺れながら前に進むプロセス”

実際の声を整理すると、 告知後の変化は次の4つに集約されます。

  • 自己理解が進み、楽になる
  • 行動が安定し、トラブルが減る
  • 障害のせいにしてしまう時期がある
  • 落ち込む・ショックを受けることがある

どの変化も“その子のペース”で起こる自然な反応です。

大切なのは、 どんな変化も否定せず、寄り添いながら対話を続けること。

>子どもへの発達障害の伝え方・向き合い方のすべて|年齢別・反応別・実例でわかる総まとめ

【注意事項】

この記事で紹介している内容は、 児童発達支援士の受講者アンケートなどに寄せられた 実際の声 をもとにまとめています。

感じ方や理解の仕方には 個人差 があり、 すべての子どもに同じ反応が起こるわけではありません。

心身の不調や強いショックが見られる場合は、 必ず 医療機関や専門家に相談 してください。 この記事は、迷いを整理するための参考情報としてご活用ください。

一般社団法人 人間力認定協会 理事・事務局長 望月宏彰

執筆者

一般社団法人 人間力認定協会 事務局長
望月 宏彰

【プロフィール】
一般社団法人 人間力認定協会 理事・事務局長の望月 宏彰です。3児の父。「児童発達支援士」など各種資格を通じて延べ5万人以上の支援をサポート。「日本の資格・検定」アワードにて「児童発達支援士(2022年)」および「メンタルヘルス支援士(2026年)」の受賞実績を有しています。 当サイトでは、最新の療育情報や現場で役立つ支援に関する知識、施設選びに役立つ透明性の高い情報を配信しています。

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